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2013年3月25日月曜日

ボスケの週刊田舎暮らしニュースNo.490 ver.1.2


春分の日を過ぎて
広島市安佐北区安佐町鈴張プチ高原
上写真2013.03.21 15:21撮影
中写真2013.03.24 07:19撮影
下写真2013.03.24 08:20撮影


今年の春分の日は3月20日でした。当日は珍しく小雨でしたが、翌日からよく晴れて陽射しが無い日はありません。外仕事にもって来いの日が続いています。26日に予定されている田んぼ進入路舗装のための下準備は22日に完了しました(上写真)。春らしい天気のおかげで庭の草花や花木は次々と開花し始めました。あちこちでスイセンの花が賑やかです(中写真)。淡いピンク色のシデコブシの花も咲き始めました。濃いピンク色や紫色のアネモネの花も咲き出しました。ライラックの蕾も大きく膨らんでいます。いよいよ春本番です。それにしてもここ一ヶ月は例年に無く晴天日が多く、太陽光発電パネル設置以来、最高の売電量(331kWh/月)を記録しました。広島市のソメイヨシノは22日に開花したそうです。当地での開花も秒読み段階に入っています。
連日の晴天のおかげで、毎年ワラビが生えて来る栗林以外に周辺一帯のクマザサの刈り払いも順調です(下写真)。このような晴天が続けば、ワラビも例年より早く生え始めるのではないかと期待しています。林縁の竹林では柵の向こうでイノシシがタケノコを掘り始めたそうです。山菜シーズンが早くやって来そうです。
今朝の週間予報では27-28日の2日間の雨の予想が、今夕の予報では28日1日だけの雨に変わっていました。堤(つつみ、農業用水池)には水が今のところ満々と湛えられていますが、田植えまで残り40日、水不足にならない程度に晴天が続いて欲しいと願っている次第です。

新サクラ3種
上写真2013.03.24 08:13撮影
中写真2013.03.24 08:14撮影
下写真2013.03.23 08:03撮影


前号の“サクラ3種その後”でご紹介したソメイヨシノは広島市中心部では22日に開花し始め、東京では同じ日に満開を迎えたというのに、当地では未だに開花寸前の状態が続いています(上写真)。一方、早咲き品種のトウカイザクラは20日に開花し始め、昨日(24日)には五分咲きまで及んでいます(中写真)。きれいな桜ではあるのですが、やはりソメイヨシノに比べるとインパクトに欠けるような気がして、王者ソメイヨシノの開花を今や遅しと待ち望んでいるのです。暖地サクランボは予想以上に早くあっという間に最盛期を過ぎてしまいました。ということで、暖地サクランボは“サクラ3種”から外れ、代わって登場したのが「仙台しだれ桜」です。この冬にSra.ボスケ(ボスケ夫人)が枝を剪定して樹形を整えました。この時期、枝先に真っ赤な蕾が小規模な複総状花序を形成しています(下写真)。いつ頃咲き始めるのでしょうか、ソメイヨシノの開花後はこの花に注目が集まります。

ダンコウバイとアブラチャン
広島市安佐北区安佐町鈴張プチ高原
上写真2013.03.23 10:36撮影
下写真2011.03.23 10:38撮影

裏山に自生しているダンコウバイ(檀香梅、上写真)とアブラチャン(油瀝青、下写真)、和名は全く違っていますが、いずれもクスノキ科クロモジ属です。開花時に両者を識別するのはちょっと難しいのですが、よく見ると、花序の下に柄があるのがアブラチャンで、柄が無いのがダンコウバイです。花序を形作る小花の数が多く派手に見えるのがダンコウバイ、小花の数が少なく地味な感じに見えるのがアブラチャンとも言えそうです。樹形に付いても同様で、同じ株立ちでも太く派手に見えるのがダンコウバイ、ほっそりとして地味ながらも品があって自然樹形が美しいと言われているのがアブラチャンです。葉が展開すると間違うことは無さそうで、先割れスプーンのように浅く3つに裂ける葉が独特で、シルエットを見ただけで本種と判る(林将之著「葉で見わける樹木」参照)のがダンコウバイで、アブラチャンは一般には不分裂葉です。ところが、裏山にはアブラチャンの株の中に、3裂した葉が混じっていて混乱しているところです。

裏山シーズン開幕準備
広島市安佐北区安佐町“鈴張プチ高原”
上写真2013.03.24 08:17撮影
中写真2013.03.25 08:32撮影
下写真2013.03.25 08:52撮影




“裏山自然植物園”では現在アセビの白い花が満開状態です。先のダンコウバイとアブラチャンよりも圧倒的に数が多い、同属のクロモジも咲き始めました。ツツジ、ガマズミ、ウツギ、ナツハゼなどの開花には未だ間がありますが、樹木観察し易いように、下草のクマザサを刈り払っています。自宅敷地から裏山が見渡せるように邪魔になる一部の植林ヒノキを切り倒しました。数えて見ると20本を超えていました。早速、皮を剥いて、蔓性植物用支柱や休息用ベンチ、柵などに使いたいと思っています。

ー今週の写真ー
リョクガクバイ(緑萼梅)
撮影場所:広島市安佐北区安佐町“鈴張プチ高原”
撮影日時:2013.03.19 16:08撮影
カメラ:Canon IXY DIGITAL 110IS
撮影データ:ISO感度80 中央部重点平均測光 自動露出(F8・1/160) 露出補正マイナス0.7 トリミングなし
萼の色はふつう赤っぽいのに、この梅の萼の色はほとんど薄緑色で、その上さらに小枝まで薄緑色のため、遠くから見ると緑っぽい梅に見えます。萼が緑色の梅だから緑萼梅(リョクガクバイ)と呼ばれています。中国原産の梅で日中友好のシンボルになっているようです。萼が緑色の梅だからと、萼緑梅(ガクリョクバイ)と命名していれば、すなわち“学力倍”となる縁起の良い花木として受験者に持て囃されていたに違いありません。尽くも残念です。

先週のSr.ボスケの動向
0318日(月):雨/ブログ更新
0319日(火):田んぼ進入路舗装下準備作業
0320日(水):猪柵周辺整備共同作業
0321日(木):田んぼ進入路舗装下準備作業
0322日(金):田んぼ進入路舗装下準備作業
0323日(土):廃田クマザサ刈り
0324日(日):裏山クマザサ刈り/ヒノキ倒伐

2013年3月18日月曜日

ボスケの週刊田舎暮らしニュースNo.489 ver.2.0


春の嵐
広島市安佐北区安佐町鈴張プチ高原
上写真2013.03.18 14:18撮影
中写真2013.03.18 14:23撮影
下写真2013.03.18 14:24撮影


就寝中でほとんど気づかなかったのですが、ラジオのニュースによると昨夜から今朝にかけて猛烈な風雨が吹き荒れたようです。起床時にも時おり強風を伴った雨が降っていたものの、昨夜の嵐はこの比ではなかったようですね。当地は午後になると青空が広がり時おり陽光が差し込んできました(上写真)。田んぼに出かけて見ると、随所に水たまりが出来て光っていました。幸運にも、昨日、義弟が4枚の田んぼ全ての荒起こしを終えていてくれたので、この雨をためらい無く田んぼに湛えることが出来るようになりました(中写真)。堤(つつみ、農業用水池)は満水で溢れた水が流出していました。その脇の廃田では梅の花が見頃を迎えていました(下写真)。昨夜の“春の嵐”で名実共に春がやって来たようです。庭の各種スイセンの花茎は長く伸びて蕾が大きく膨らみました。明日一斉に開花しそうです。
3月15日発表のウェザーマップ「さくら開花予想2013」によると、広島地方の桜の開花は先の予想よりも5日早まり3/20-25になりそうです。

ヒレンジャク(緋連雀)
広島市安佐北区安佐町鈴張プチ高原
上写真2013.03.14 17:35撮影
下写真2011.01.16 09:35撮影

先週木曜日(14日)の夕方、黒柴鈴ちゃんの散歩の帰り道、後ろから追い越して次々に電線に止まった野鳥の群れに出会いました。夕日の逆光で見え難いのですが、冠羽を立てた特徴的な容貌から2年前に見たヒレンジャクであることが判りました。急いで(慌てて)、鈴ちゃんを連れ帰り、望遠ズーム付きデジカメを携え、撮影に向かいました。ヒレンジャクの群れは電線から竹林へ、さらに棚田最上段の桜の木に移動しました。夕日を浴びて思い思いにくつろいでいるような複数のヒレンジャクが撮れました(上写真)。
2年前の1月16日に撮った画像を見つけました。ブログ「Sr.ボスケの野鳥観察日記(旧ブッポウソウ巣箱日記)」にも載せています。4羽のヒレンジャクが雪の降る中でわが家の引込み電線に止まっているところをリビング西側の窓から撮ったのです(下写真)。
ヒレンジャクの繁殖地はロシアのアムール川下流の狭い地域に限られ、個体数も少ないそうですが、日本では冬鳥として全国に渡来するそうです。当地に渡来して来た時期が一昨年に比べて2ヶ月も遅いということに何か意味がありそうですね。

サクラ3種その後
上写真2013.03.18 15:25撮影
中写真2013.03.18 15:20撮影
下写真2013.03.18 15:03撮影


先のNo.485において“サクラ3種の今”というタイトルで桜の花芽の状態を報告しました。あれからちょうど1ヶ月を経過しました。その後開花時期を前にした3種のサクラの花芽の状態をご報告します。
昨夜の大雨とその後の気温上昇によって3種共に開花時期が早まったのではないかと思われます。ソメイヨシノは茶色の芽鱗が開き、卵形の薄緑色の蕾が露出していますが、未だ固そうに見えます(上写真)。毎年ソメイヨシノよりも一足先に咲き始めるトウカイザクラは茶色い芽鱗を脱ぎ捨てて、皺のある濃いピンク色の蕾が2個ペアで現れています。ペアの片方がやや大きく膨らんでいて、中には明日にでも開花しそうな蕾も見られます(中写真)。最後に庭の暖地サクランボ(シナミザクラ)です。薄茶色の芽鱗1個から2~3個の蕾が出ています。薄肌色の蕾は今にも開花しそうです。中に1輪、すでに開花していました(下写真)。明日が予報通りの晴天なら、暖地サクランボは一気に見頃(人目を引くような美しさはありませんが)を迎えそうです。

吉野ツツジ
広島市安佐北区安佐町“鈴張プチ高原”
写真2013.03.18 14:59撮影
先週末土曜日(16日)に隣町北広島町の舞ロードIC千代田(わが家から車で片道約20分)で購入した吉野ツツジです。買物で立ち寄った際、花があまりに綺麗で安いので、つい衝動買いしてしまった苗木です。わが家の庭には、この道の駅で衝動買いした苗木があちこちに植えられていて中には立派に育ったものもあります。それはともかく、早速植えたのは添付写真のこの場所、花が余りに鮮やかで派手過ぎに付き、場違いな感じにも見えますが、安いので逆に思い切ってもっと沢山植えれば場違い感は無くなるかなとも思ったりしています(笑)。
ところで、初めて見る吉野ツツジですが、調べて見ると、シャクナゲとツツジの交配種で、耐寒性、耐暑性、耐病性、耐陰性、耐乾性、すべて良好、本当に育て易い木のようです。最後に気になるお値段ですが、1株150円、150円でした。

安倍総理のTPP交渉への参加表明を受けて
平成25年3月15日
生活の党代表 小沢一郎

 本日、安倍晋三首相が環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加表明を行った。生活の党はかねてより、TPPが単なる自由貿易協定ではなく、日本国民の命と暮らしを脅かし、社会の仕組みの改変を迫る異質な協定であることから強く反対してきた。しかし自公政権が日本の国益を守るより、米国の言いなりになり、TPP交渉に参加表明したことは、国家百年の大計にもとる重大な誤りであり、即時撤回を強く求める。
 世界やアジア各国の成長を日本に取り込むために自由貿易を促進し関税や非関税障壁を撤廃し、人、モノ、金、サービスを自由に行き来させることによって、新たな可能性が広がることは事実である。しかしTPPは、農業生産者が指摘するように、「単なる農業分野の関税引き下げ問題ではない。米国主導であらゆる規制の緩和、ルール改正を同時並行で進め、国民の命と暮らしよりも大企業の利益を最優先する。食の安全・安心、医療、外国企業からの訴訟など多くの問題を抱えている」など、国民の生命と財産を守るための協定では全くないのである。
 加えて、今参加表明しても、先般シンガポールで開催されたTPP準備会合で明らかになったように、米国側は各国交渉者に「日本が交渉に参加した場合、すでに確定した内容について再交渉も文言修正も認めない上、新たな提案もさせない」と伝えている。この交渉実態を見れば、安倍首相の「TPP交渉は聖域なき関税撤廃が前提ではない」との主張が全くの欺瞞であることが分かる。自民党の衆院選公約である6項目は到底守られず、公約破りは明白である。
 米国の市民団体もTPPの草案文書を基にして「TPPは表向きは貿易協定だが、完全な企業による世界統治だ」と告発している。国民の生命、財産を守ることが国政を託された国会議員の最大の使命であり責務である。自公政権は今すぐ、TPP交渉への参加表明を撤回すべきである。
 今、日本政府が最優先すべきは、命、暮らし、地域を守るために震災復興、被災地域再生、原発事故の早期収束、原発ゼロへのエネルギー政策の大転換である。生活の党は引き続き、日本政府のTPP交渉参加阻止に向け、各界各層と連携し闘っていく。

TPP、リスクを負うのは国民。事実を理解し行動してもらいたい
小沢一郎代表定例記者会見要旨(2013年3月18日)抜粋
Q. 3月17日付の毎日新聞に、TPP交渉参加支持63%、安倍内閣支持70%という世論調査結果が掲載されていたが、この結果に対する感想は。またTPPも安倍内閣も本質的なことについて大手メディアが報道しないため、イメージとして何かいいことがあるのではないか、と国民は思っているのではないかと思うが、どう考えるか。
A. おっしゃる通り、イメージ、何とはなしのムードがそういった数字に出ているのではないかと思う。小泉(純一郎)氏が構造改革のいの一番が郵政だと、これさえやれば他の改革もすべてできる、という類の話をしながら進めたわけだが、結果として国民の所得は、小泉内閣以来今日に至るまで、ずっと下がりっぱなし、減りっぱなしである。その上、様々な形での増税、来年からは消費税。こういった中、今アベノミクスという言葉が飛び交って、メディアもそれを報道しているので、国民の一般的な受け方としては、景気も良くなるのではないだろうか、自分たちの収入も増えるのではないだろうか、といった期待感の中で、漠然とそのような支持という数字になるのだろうと思う。TPPも、何かいいことがあるのだろうということが先行して、現実にTPPの本質的なことや、農業だけではなくして、医療、郵政、知的所有権等々、いろんな分野で日本社会の制度的なものを変革させかねない、非常に国民生活に密接な、危うい、危険な要素を持っているということを、国民は全く、今の雰囲気の中では考えていない。そういうことで、TPPの支持というのも、何とはなしに多くなっているのだろうと思う。私は、結果としてリスクを負うのは国民、大衆であるので、ぜひ国民の皆さんには自分自身の目で見、確かめて行動してもらいたいと思っている。

サルでもわかるTPPがヤバい7つの理由

ー今週の写真ー
アセビ(馬酔木)
撮影場所:広島市安佐北区安佐町“鈴張プチ高原”
撮影日時:2013.03.18 14:45撮影
カメラ:オリンパス E-1+ZD14-45mmF3.5-5.6Zoom
撮影データ:ISO感度200 パターン測光 絞り優先露出(F7.1・1/320) 露出補正マイナス0.3 トリミングなし
裏山では真っ白いアセビの花が満開です。それにしてもずいぶんたくさんの花をつけたものですね。アセビはその特徴的な樹形から当地などでは昔から山林境界を示す“境木(さかいぎ)として使われていて、あちこちに自生していますが、”有毒植物です。これに似た花をつけるナツハゼやアラゲナツハゼは美味しい果実を提供してくれるので裏山では大切に管理し育てています。これらの果実と間違って有毒なアセビの果実を食べては大変でしょうが、花は似ていてもアセビの果実(蒴果)は貧相で、ナツハゼなどの果実(液果)とは“似ても似つかない”ので心配無用でしょう。

先週のSr.ボスケの動向
0311日(月):廃田草刈り/ブログ更新
0312日(火):田んぼ進入路芝剥がし作業
0313日(水):買物/確定申告
0314日(木):田んぼ進入路芝剥がし作業
0315日(金):田んぼ進入路芝剥がし作業
0316日(土):田んぼ進入路舗装下準備/買物

0317日(日):田んぼ施肥/薪原木運搬

2013年3月11日月曜日

ボスケの週刊田舎暮らしニュースNo.488 ver.1.2


よく晴れます
広島市安佐北区安佐町鈴張プチ高原
上写真2013.03.06 07:18撮影
中写真2013.03.09 07:33撮影
下写真2013.03.11 16:26撮影


5日の朝には前夜降った湿った雪でうっすらと雪化粧していましたが、よく晴れて暖かい一日になりました。この日は二十四節気の一つで「冬眠していた虫が穴から出て来る頃」の意の“啓蟄(けいちつ)”でした。虫もこの雪にちょっぴり驚いたかも知れません。翌日の6日もよく晴れましたが、黄砂の影響でしょうか西の空は霞がかかっていました(上写真)。さらに翌日も、その翌日も、その翌日(9日)もよく晴れました。西の空は相変わらず黄砂で霞んでいました(中写真)。地球規模で毎年発生し、空中を移動する砂塵の飛来ですから、これは自然現象です。止むを得ないはずですが、むしろ、PM2.5と絡めて中国を非難する風潮を問題にすべきだろうと思います。昨日(10日)は午前中雨の予報にもかかわらずお湿り程度で終わり、夕方には陽射しさえありました。このところ本当によく晴れていろいろと助かっています。荒起こし作業を待っていた田んぼもほとんど乾いたようです。今日もよく晴れました。連日の晴天で桜(ソメイヨシノ)の蕾も膨らんだように見えます。ウェザーマップの「さくら開花予想2013」によると広島地方の桜の開花は3/25-31になりそうです。

和洋の采振木(ザイフリボク)
広島市安佐北区安佐町鈴張プチ高原
上写真2013.03.11 16:48撮影
下写真2013.03.11 16:58撮影

裏山には数本のザイフリボクが自生しています。この時期、赤い冬芽の芽鱗が開いて白い毛が現れ始めています(上写真)。5月頃、枝先に白い花をつけます。白い細長い5枚の花弁が“采配”に似ているので「采振木」と名付けられたそうで、10月頃に濃紫色の球形果実を付けます。他方、わが家には、これと極めてよく似た庭木で、「ジューンベリー」という商品名で売られている果樹があります。この時期の赤い冬芽も先のザイフリボクにそっくりです(下写真)。もちろん白い花も非常によく似ています。それもそのはず、和名はセイヨウザイフリボク(西洋采振木)です。在来のザイフリボクと違って、その名の通り6月に、しかも濃赤色の球形果実を多数付けます。完熟した果実はほんのり甘い上品な味で美味です。それでは在来のザイフリボクはどんな味? 残念ながら、果実は高所に、しかも疎らに生るため、採取が難しく、試食のタイミングをいつも逃して、野鳥に取られてしまい、未だにその味を知らないのです。同じ理由からでしょうか(笑)、山渓ハンディ図鑑「樹に咲く花」離弁花1にも食用の有無の記載がありません。

梅桃桜
上写真2013.03.11 14:48撮影
中写真2013.03.04 16:56撮影
下写真2013.03.03 17:12撮影


開花時期について、梅は2月、桃は3月、桜は4月というイメージが、私、ボスケにはあります。ところが標高400mを超える当地では、開花時期が下界とはやや異なり、例年、梅が3月、桃が桜と共に4月に咲くのです。さて、今年の開花はどうでしょうか? 棚田最上段の廃田にある古木の梅の木は、今日見た所、蕾が大きく膨らんで、今週末には開花しそうに見えました(上写真)。さて、次に桃の花はどうでしょうか? 3月3日の桃の節句には間に合わなかった孫娘誕生記念樹の花桃ですが、枝先に薄緑色の葉芽が見え、蕾も膨らんで赤いものが見え始めていました(中写真)。梅の木と同じ棚田最上段にある桜(ソメイヨシノ)の古木は、膨らんでは見えても蕾は固そうで、開花は未だ先のように見えましたが、同じ桜でも、数年前に舗装林道脇に移植した、早咲きのトウカイザクラの蕾は大き膨らんで張り裂けそうに見えていました(下写真)。数日後には開花するような、そんな予感がします。

季節外れか?クリスマスローズ
広島市安佐北区安佐町“鈴張プチ高原”
上写真2013.03.10 07:23撮影
下写真2013.03.11 17:00撮影


玄関前の軒下の一角に以前から数種類のクリスマスローズが植えられていました。冬でも緑色の大きな葉を広げているので殺風景な冬の庭を何とか庭らしく保ってくれるというのが第一の理由で植えられたのです。園芸店ではしばしば珍しい種類のクリスマスローズがポット苗で売られており、かなり高い値札が付いています。わが家のものは残念ながらそんな高価なものは無さそうですが、この一角が気に入ったのか、こぼれた種が発芽して多数の実生株に育っていました。この度、玄関前の庭の再構築を行った際、その実生株の多さにあらためて驚きました。発芽して花が咲くまでに3年以上かかるそうで、今年はその3年目ということか、多数の株に花が付いています。実生ですから親株と同じ花が咲くとは限らないということで、それぞれの花の特徴を見るのも面白そうです。
わが家のクリスマスローズは春のこの時期に一斉に開花しているのに、なぜ“クリスマスローズ”と呼ばれるのか不思議でしたが、本場のイギリスでクリスマスローズの原種「ヘレボレス・ニゲル」は確かにクリスマスの時期に咲くそうですから、“季節外れ”という訳では無さそうです。

ー今週の写真ー
杉の雄花
撮影場所:広島市安佐北区安佐町“鈴張プチ高原”
撮影日時:2013.03.07 06:56撮影
カメラ:オリンパス E-1+ZD14-45mmF3.5-5.6Zoom
撮影データ:ISO感度400 パターン測光 絞り優先露出(F5.6・1/30) 露出補正マイナス0.7 トリミングなし
自宅向かいの舗装林道脇に植えられている一本杉がどういう訳か今年、花粉を活発にまき散らしています。風が吹くと煙のようにモクモクと沸き上がります。かつて「花粉源から直接飛来する花粉は“花粉症”を発症させない」という説があったような無かったような、そんな説を固く信じていたのですが、この説が脆くも崩れ去りました。この一週間、さらさら鼻水と眼のかゆみに悩まされている私、ボスケの花粉症の原因はこの一本杉の花粉、これ以外には考えられないのです。

先週のSr.ボスケの動向
0304日(月):田んぼ溝切り/裏山熊笹刈り/ブログ更新
0305日(火):雪/裏山熊笹刈り
0306日(水):啓蟄 (けいちつ) 
0307日(木):共同作業
0308日(金):ウグイス初鳴/実兄来宅
0309日(土):田んぼ法面の草刈り/裏山熊笹刈り
0310日(日):娘夫婦来宅

2013年3月4日月曜日

ボスケの週刊田舎暮らしニュースNo.487 ver.1.4

弥生三月
広島市安佐北区安佐町鈴張プチ高原
上写真2013.03.04 11:47撮影
中写真2013.03.04 15:03撮影
下写真2013.03.04 17:23撮影


今朝の気温は氷点下3℃の寒い朝でした。これが真冬なら、そのうち雪が降っても良さそうな(良くはないですが)そんな寒さでしたが、前日も同様で、太陽が昇り始めると気温が徐々に上昇して暖かい一日になりました。それもそのはず、すでに“弥生三月”です。春です。そろそろ田植え準備の始まりです。荒起こし作業に先立ち、今日は田んぼの一部に残っている溜まり水を排出させるための溝切り作業を行いました(上写真)。
昼前に義父母宅の菜園脇のあちこちで早くもフキノトウを見つけました(中写真)。Sra.ボスケ(ボスケ夫人)は明日採取してフキ味噌を作るつもりのようです。
今日は日没まで一日中よく晴れました(下写真)。屋根上の太陽光パネルは18kWhを超える電力を獲得してくれ、浴室のバスタブは太陽熱温水器のお湯で満たされています。週間予報によると、これから一週間は晴天が続きそうです。晴天なら今週は義母から頼まれたジャガイモの植え付け準備作業を予定しています。

冠羽の見えないミヤマホオジロ
広島市安佐北区安佐町鈴張プチ高原
写真2013.03.02 09:44撮影
一昨日の朝、Sra.ボスケ(ボスケ夫人)が一風変わったホオジロを見つけました。つがいでやって来て地面で何やら啄んでいたのです。ミヤマホオジロに似ているものの冠羽が無いのです。眉の黄色いホオジロということで、鳥630図鑑で調べて、キマユホオジロという鳥に行き着きました。これが本当にキマユホオジロなら、「まれな旅鳥として渡来し、個体数は少ない。長崎県対馬や石川県舳倉島などの日本海側の島で記録されている。低木の林、林縁や農耕地で見られている」らしく、大発見になるかも知れないと、鳥平さんの「三重野生生物談話会画像掲示板」http://www.jpdo.net/cgi/sp110ppxap/joyful.cgiに数枚の写真をアップして問い合わせました。その結果は、残念ながら、キマユホオジロではなくミヤマホオジロということでした。その根拠は、鳥平さんによると「オスの顎の下が黄色で、さらにその下が黒色、キマユホオジロは、この黒色が無く、また、キマユホオジロは、耳の後ろに明らかな白斑があるのに、この個体にははっきりした白斑が見られない」ということでした。鳥平さんからは更に「ミヤマホオジロ、カシラダカは冠羽を寝かせてる場合があるので、要注意です」という追加コメントも頂きました。

桃の節句
上写真2013.03.04 14:49撮影
中写真2013.03.04 14:54撮影
下写真2013.03.03 13:40撮影
昨日(3月3日)は「ひな祭り」でした。孫娘にとっては生まれて2度目です。昨年の「ひな祭り」時には孫娘は未だ生後1ヶ月余で、喜んだのは回りの大人たちばかりでしたが、今回は違っていました。親子水入らずの「ひな祭り」で、送られて来た写真を見ると、孫娘は「花より団子」、ご馳走を前にして泣き叫ぶ孫娘、それから、おひな様の前で“雛あられ”を頬張る孫娘(上写真)でした。
「ひな祭り」は、すなわち「桃の節句」ですが、桃の花は未だ未だ見られませんね。孫娘の誕生を記念してわが家の庭に植えた花桃も、蕾がほころぶのは未だかなり先のようです(中写真)。棚田最上段の廃田に植えられている梅の古木、その蕾がやっとほころび始めたところです(下写真)。

種の多様性
写真2013.03.04 14:50撮影
写真2013.03.04 15:09撮影
写真2013.03.04 15:11撮影
写真2013.03.04 15:13撮影
写真2013.03.04 15:15撮影
裏山にはクスノキ科クロモジ属、すなわちクロモジの仲間が5種も自生しており、それぞれ特徴的な冬芽を見せています。写真は上から、ダンコウバイ、アブラチャン、カナクギノキ、ヤマコウバシ、そしてクロモジのいずれも冬芽です。これら5種が互いにごく近い場所に生えていることは、この地域が種の多様性豊かな環境にあることを示しているのです。




種の多様性はクロモジ属だけではありません。バラ科キイチゴ属では、クサイチゴ、クマイチゴ、ナガバモミジイチゴ、ナワシロイチゴ、ビロードイチゴ、ミヤマフユイチゴの6種、ブナ科コナラ属においても、アベマキ、アラカシ、クヌギ、コナラ、シラカシ、ナラガシワの6種がこの狭い“裏山”に自生しているのです。スイカズラ科ガマズミ属では、ガマズミ、コバノガマズミ、ミヤマガマズミ、ヤブデマリの4種、ツツジ科スノキ属では、ナツハゼ、アラゲナツハゼ、カンサイスノキ、アクシバの4種、ツツジ科ツツジ属では、コバノミツバツツジ、ヒメヤマツツジ、ヤマツツジ、レンゲツツジの4種、モチノキ科モチノキ属では、アオハダ、イヌウメモドキ、イヌツゲ、ソヨゴの4種、ウルシ科ウルシ属では、ツタウルシ、ヌルデ、ヤマウルシ、ヤマハゼの4種が自生しています。
原発事故による放射能汚染が環境に深刻な影響を及ぼしていますが、この地域の種の多様性豊かな環境を放射能汚染から守り、後世に残す努力を続けたいと思う今日この頃です。

ヤマハゼとヤマウルシ
広島市安佐北区安佐町鈴張プチ高原
上写真2013.03.04 12:17撮影
中写真2013.03.04 12:17撮影
下写真2013.03.04 12:18撮影


ヤマハゼとヤマウルシはいずれもウルシ科ウルシ属で、ヤマハゼは暖地を好む南方系、ヤマウルシは北方系と言われていますが、わが裏山では両種が共存しています(上写真)。上写真で手前がヤマハゼ、約2m離れて向こうに見えるのがヤマウルシです(わが“裏山自然植物園”ではかぶれの危険性がある樹木のラベルには赤色を塗って注意を促しています)。両種は見かけがよく似ていて識別に難儀しますが、このように両種が近接していればその違いがよく判ります。この時期は冬芽の比較が出来ます。中写真がヤマハゼ、下写真がヤマウルシです。こうして見るとその違いは一目瞭然ですね。

ー今週の写真ー
ソシンロウバイ(素心蝋梅)
撮影場所:広島市安佐北区安佐町“鈴張プチ高原”
撮影日時:2013.03.04 12:11撮影
カメラ:Canon IXY DIGITAL 110IS
撮影データ:ISO感度80 中央部重点平均測光 自動露出(F8・1/320) 露出補正なし トリミングなし
数日前に開花したソシンロウバイです。花弁が透明感のある黄白色、清楚な感じの可愛い花です。ロウバイの花は三重になっている内側の花だけが暗紫色なのに対して、ソシンロウバイは内側の花も外側と同じ色、すなわち単色なのです。どう見てもソシンロウバイの方が美しく見えるのですが、我が家のソシンロウバイは何しろ花数が極端に少ないのでやや地味過ぎます。

先週のSr.ボスケの動向
0225日(月):自治会常会/ブログ更新
0226日(火):玄関前レンガ布設作業
0227日(水):買物/玄関前レンガ布設作業
0228日(木):薪材集め/薪作り
0301日(金):生産区打ち合せ
0302日(土):庭整備作業
0303日(日):田んぼ水抜き作業/サルナシ棚作り